ロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻に関する会長声明

当会は,本年3月4日付けで「ロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻に対して強く抗議する会長談話」を発出しました。しかしながら,ロシア連邦の攻撃は,チェルノブイリ原子力発電所や,欧州最大規模とされるザポリージャ原子力発電所を対象とする等,その後も激化する一方であり,当会は,一連の事態を深刻に憂慮するとともに,ロシア連邦によるウクライナに対する軍事侵攻に対して重ねて強く抗議します。

ウクライナのゼレンスキー大統領は,本年3月23日,日本国の国会でオンライン演説を行い,支援の継続を求めました。今回の軍事侵攻をきっかけとして,既に350万人を超えるウクライナの人々が母国から避難し,難民となっていると言われており,今後,さらに多くの人々が母国から脱出し,本邦にも避難することが想定されています。日本国政府はウクライナ避難民の受け入れを表明しているところ,当会としても,ウクライナから静岡県内に避難してきた方がいる場合,安心して避難生活を過ごせるように必要な支援に努める所存であることを,上記の会長談話に付言します。

また,その一方で,今回の軍事侵攻をきっかけとして,本邦に在留するロシア人,ベラルーシ人等,ロシア連邦及び同国を支持し,あるいは中立的立場を採る国家の人々に対する人種的な差別や,ヘイトスピーチと言われるような人種的な憎悪の助長が許容されるものでもありません。今般,在日ロシア人に対する誹ぼう中傷や,ロシア連邦に関係する料理店や雑貨店等の店舗に対する嫌がらせといった事案が報道されているところ,当会は,ロシア連邦に対する抗議と併せて,世界中の人々が今いちど,いかなる差別をも禁じた世界人権宣言や人種差別撤廃条約の趣旨に立ち返るよう注意を促す次第です。

日本国憲法は,その前文で「平和のうちに生存する権利」を有するのは日本国民だけでなく,「全世界の国民」であることを確認しています。ウクライナ国民もロシア国民も等しくこの権利を享受できるよう,いち早く事態が収束し,平和のもとに世界秩序が調和することを切望するものであります。

 

2022年(令和4年)3月24日
静岡県弁護士会
会長 諏訪部 史人

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